2011年1月20日木曜日

プラチナグラマーBPのジェットストリーム化

プラチナの寸胴ボールペン「グラマー」にジェットストリームのリフィルを入れる改造です。


先日購入したプラチナグラマーです。芯はゼブラ4C互換サイズで、4色ボールペン用の短い金属リフィルが適合します。


ジェットストリームの替え芯です。これはジェットストリーム多色ボールペン用の細くて短い0.5mmのSXR-80-05。0.7mmのSXR-80-07や1.0mmのSXR-80-10でも同様の作業で使えるようになります。


スペーサーを使わずにそのまま差し込んで…


できた!


…ように見えますが、実際は金属部分が外に出すぎの上に全長が足らず、振るとすこしだけ芯が動いてしまいます。チップ保護カバーを切って装着することで調整します。


およそ2mmでちょうど良くなりました。


想像以上の出来です。故郷の木持ちジェットストリーム化に使ったセロテープは不使用!久しぶりの大勝利でした。

川窪万年筆店 昭和万年筆フォルカンその後

川窪万年筆店の昭和万年筆フォルカンを修理した件。



川窪万年筆店の古い在庫万年筆にこれまた古い鉄基合金製フォルカンペン先を取り付けたものです。本来は銀白色のペン先に合わせて銀鍍金がなされていたのですが、なんとなく剥がして黄銅を露出させてしまいました。ペン先に金メッキを施そうか思案中。→やっちゃいました。


去年の6月頃に購入したのですが、その後ペンポイントが片方どこかへはじけ飛んでしまい川窪万年筆店へ持ち込みペン先を交換して頂いたのですが…その日のうちにまたはじけ飛んでしまいました…千石まで何度も行くのは大変ですので、他の用事と合わせて行こうと思っているうちに年を越してしまいました。後に池袋まで行く用事が出来たため川窪万年筆店へ、事前にメールフォームから修理を申し込んでいたのですが、川窪さんが忙しすぎてメールチェックできていなかったそうで…お店の中でお母様と雑談しつつ猫をモフモフしながら準備を待ってました。ペン先を再度交換してルーターで研磨、もしかしたらこれまでのペン先は溶接部分の段差に応力が集中たのかも…というお話でしたが、結局原因はよくわかりません。3度目の正直ですね。今のところ問題無く使えています。

追記

ペン先に金スパッタを施してみました。

2011年1月13日木曜日

文具の蔵Rihei 富士ひのき万年筆

銘木スタンダードタイプ、文具の蔵Riheiとセーラー万年筆の共同開発です。














 

2010年の11月、「静岡でオリジナル木軸万年筆が発売される」というasahi.comのニュースを見たのが最初でしょうか。この記事にはほんの小さな画像しかなく、インクからおそらくセーラー、値段から銘木スタンダードであろうという予想をしていました。その後、趣味の文具箱Vol.18でやはりセーラーの銘木スタンダードタイプだと判明しました。


富士山南麓の森林が原産地の桧材を用いています。桧材は白い木肌が美しいですね。


こちらは側面、ちょっと木目の多い個体を選んで送って頂きました。


ペン先は普通の14K中字です。銘木スタンダードシリーズで中字ってこれだけなのでは?


銘木スタンダードシリーズ3本目です。特別版のトドマツと富士ひのきをゲットしたので後は通常品の黒檀・智頭杉ですね。これらはどこでも手に入るのでおいおい。→揃ってきました。

2011年1月12日水曜日

パーカー シグネチャーのペン先交換

早速ですが、交換しました。



先日の有楽町でご一緒したりぃさんが壊れたソネットのラックブラックGTをお持ちでしたので、使いかけのエーデルシュタインインクと交換で送って頂きました。上がシグネチャーの鉄基合金、下がソネットの18Kです。ペン芯のフィンまわりは同一構造ですが、ペン先とペン芯の穴や固定部分の形状が少々違う事が見て取れます。


ペン先のだけでなくペン芯の穴の形状も違いますね。ペン先を抜いたところ首軸のリングが動くようになったのですが、ペン芯を再度挿すと固定されました。そういえばリングとボディの隙間からインクが漏れたという話が…


シグネチャーに装着です。鉄基合金のペン先に比べればだいぶ弾力を感じます。ペン先が金色である点ミスマッチなのですが、まあそのあたりは考えない事にします。手元にもトリムとペン先で色違いの万年筆は数本ありますからね。

2011年1月9日日曜日

モンブラン マイスターシュトュックP146

マイスターシュトュック146のシルバートリム版、プラチナラインのP146です。


いかにも万年筆然とした万年筆ですね。


ペン先はバイカラーのMです。


少々の段差があったのですが、リペアクリニックでペンドクターの小野さんに直して頂きました


通常の146とは違うシルバートリムです。実勢価格では金色より5000円ほど高い場合が多いようです。


ピストンが固くなっていたのですが、潤滑油によって見違えるほど軽くなりました。

クロス タウンゼント 旧型

2011年初買い、クロスの旧型タウンゼントです。


いかにもクロスクロスしたクリップですね。他のブログなどでも言及されるように勘合の作りが甘く、首に挿しても尻に挿してもあんまり気持ちよくありません。


クリップのロゴが筆記体であるのが旧型の特徴だと聞きました。現行品には活字体でCROSSと書いてあります。


クロスのペン先はペリカンと同じものだという噂を聞いていましたが、なるほどそっくりです。ペン芯も似ているのですがこちらはねじ込み式ではない上に中央に縦に一本線が入っています。



軽く金磨きで拭ってみました。

「絶対に笑ってはいけないスパイ24時」の舞台として話題になった旧大子二高のある茨城県は久慈郡大子町の山田文具で買ったものです。この文具屋は奥に本屋を併設しており、ここが大子町で唯一の本屋となります。タウンゼントの他にもパイロットのCUSTOM74を中心に、他のカスタムシリーズやキャプレスが置いてありました。セーラーでは首軸にリングのある旧プロフィットスタンダードと旧プロフィット21梨地が置いてありました。

追記
あんまり使わないので手放してしまいました。

パーカー シグネチャー

シヤチハタのはんこが付いたソネットです。



どう見てもリアヘビーです。なんとなくパーフェクトペンシルに似てますね。


ペン先はステンレススチールで、ソネットと同じ物のようです。当然、ペン芯もソネットと同じですね。字幅はFのみとなります。


キャップを閉めるとこんな感じ。


パーカーおなじみとはちょっと違う矢羽根クリップの上にキャップがあり…


キャップを外すことでシヤチハタのはんこが出てきます。
書き味?ソネットです。リアヘビーなのでキャップは外して書いた方が良さそうです。ちなみにソネットお得意のキャップ空気穴はありませんでした。

2011年1月4日火曜日

セーラー ステンレス蝕刻18K-WG万年筆(仮)

正式な商品名がわからないため仮題です。ステンレスに蝕刻の施された18K-WGペン先の万年筆について。


現行製品で仕様が似ているのは銘木シリーズあたりでしょうか。勘合の仕組みが似ています。当時の定価は6000円だった様子。


ペン先は18Kのホワイトゴールドで抱きつきニブです。白金と名前が紛らわしいホワイトゴールドですが、実態は全くの別物です。白金は単体金属元素で、ホワイトゴールドは金と種々の金属の合金です。合金はその組成で色が変化します。例を挙げると、例えば銅(赤色)と亜鉛(銀白色)の合金である黄銅は銅が多いほど赤く、亜鉛が多いほど銀白色に近くなり、その中間では金色となります。ホワイトゴールドにはいくつかの種類があり、金750‰(18K)にニッケルや亜鉛、もしくはパラジウムを混ぜるものが多いと聞きます(ニッケル・亜鉛・パラジウムは銀白色の金属であり、その割合が多いと合金が銀白色気味になる)。
ステンレスの中身がだいぶさびていたので軽く磨いてあげる必要があるようです。また、セーラーのブルーブラックを入れたところ、インクの濃淡が出ず常に淡でしか書けない程度にフローが渋いです。ペンクリに持ち込んでみようかと思っています。
※2011/01/09追記
セーラーのペンクリニックで川口さんに診て頂きました。インクの掠れは経年劣化による部品の収縮が原因のようで、セーラー側に部品が無いため交換修理は不可能とのことでした。ペン先の調整でちゃんと文字を書けるようにして頂きました。モデル名を訪ねたところ、この万年筆は「タペストライト」というそうです(もしかしたらタペストライプかも?)。

スティピュラ モデルT パイライト

スティピュラのチタンペン先万年筆「モデルT」です。


趣味文で読んで気になっていたのですが、年末の某A忘年会のついでに寄ってきたアメ横で実物を発見。その時はWagner歳末ペントレの帰りだった事もあり持ち合わせが無かったためその場は見送り、再度赴いて購入と相成りました。


ペン先はマット調に仕上げられたチタン製です。横向きにstipula、縦向きにTITANIOと刻印されています。肝心の感触は…しなります。素材だけでなくニブの形状もしなりやすいように作られているよう感じられます。

合成樹脂に混じった金色の粒が気に入ったため、色はパイライトを選びました。パイライトとは日本語で黄鉄鉱のことを言い、具体的には二硫化鉄の鉱石です。一見すると金のようにも見えるため、愚か者が金を掘り当てたと大騒ぎする様をもって「愚者の金」という別名が付いています。金と黄鉄鉱を見分ける方法は簡単、試金石に鉱石を擦りつけて黒ければ黄鉄鉱、黄色ければ金ということになります(これを条痕と言い、測定機器を持ち込めない山の現場では簡便な判別法として広く用いられています)。


さて、この万年筆には当然の事ながら黄鉄鉱など一切使われておらず、クリップに収められた黄色い石はシトリン、つまり黄水晶です。石英に不純物として鉄が含まれたもので、天然の産出量は少ない方ですので、おそらく紫水晶(アメジスト)に熱処理を施して黄色くしたものだと思います(量子論的な話は割愛)。この手のクズ石は本当に安いので、そうありがたがるような物ではないでしょう。
大胆な縞模様は多色の合成樹脂を不均一に練り合わせて切削加工する事によって生まれるようです。イメージとしてはマーブルエボナイトなどが近いでしょうか。キャップと胴軸はある程度縞模様が揃いますが、首軸は別の部位から削りだしているように見受けられます。


私は頭とお尻が平らないわゆる「ベスト型」を好むため、シルエットはあまり気に入りません。なんとなくストレッチマンを連想してしまいます。私にとっての美点はペン先の素材・ペン先の柔らかさ・軸の模様、欠点はストレッチマン様のシルエット・とってつけたようなクリップ・いまいち意味がわからない葉っぱ。といったところでしょうか。このペン先と軸の美しさは欠点を補って余りあるものだと思います。
#追記

故郷の木持ち トドマツ万年筆

Wagner歳末ペントレの戦利品、大丸藤井セントラル限定20本のトドマツ万年筆です。


形としてはセーラーの銘木スタンダードの木材違いで、北海道の椴松を圧縮した材を用いています。同一タイプには他に黒檀、鉄刀木、智頭杉、富士檜(文具の蔵Rihei)などがあります。どうも三菱鉛筆の「故郷の木持ち」シリーズとして発売されたようでして、郷土愛に燃える道産子のマストアイテムなのでしょうか?


ペン先は大丸藤井セントラルおなじみのセーラー14K中型ニブに北海道刻印タイプです。このペン先は他にダイヤモンドダストを持っています。


銘木スタンダードタイプは鉄刀木に次ぐ二本目なのですが、松材はやはり鉄刀木とはだいぶ趣が違いますね。松材といえば飴色の経年変化。将来に期待です。