2011年9月7日水曜日

セーラー 寄木細工万年筆

新宿伊勢丹限定・セーラー寄木細工万年筆です。

 軸は小田原で寄木細工を作っている土屋木工所によるものです。ブロックをただ並べるのではなくレンガを積むように半分ずつずらして接着することにより、通常より強度を増しているのだとか。

趣味文20号の巻末に載っていたものを読んで存在を知りました。周囲でも評判が高かったようです。9月7日から13日まで限定100本を売るとのことですが、お店の人によると初日の時点で予約が20本ほど入っていたそうです。当日販売分はほとんど売れたそうで、人気の高さが伺えます。


写真中央の半楕円を挟む上下が同じブロックです。万年筆は円柱状に削り出すためこのような模様が生まれます。

反対側の面です。その場に出てきたブロックの種類によって明るい面や暗い面が現れます。小さなブロックを積み重ねて接着した大きな塊から削りだしているため、個体によって軸色や模様が様々に変わります。

表面はニスで仕上げているらしいです。セーラー公式の写真ではかなりツルツルした表面に見えたためラッカー仕上げかと思っていましたが、触ると木材ごとによる表面の違いが感じられます。

使用されている木材はケヤキ、桜、朴、ブビンガ、ウォルナットとのことです。赤茶色でツルツルがブビンガ、灰色が朴、淡い黄色がケヤキか桜、黒っぽくて道管の目立つものが胡桃だと思われます。見た感じ4種類の木材が順番にループしているように見えるのですが、使用されている木材が5種類ということはケヤキと桜が混じっているのでしょうか?わかりません。

クリップはプロフィットSTと同じもののようです。このサイズでもいくつかクリップのバリエーションがありますね。 クリップの裏側からコストダウンの影響が見て取れます。

キャップリングはこのタイプ。木軸で二重リングを作るのは強度上難しそうなので、こういうタイプになっているのかもしれません。

予約分とは別の販売分としてペンドクター川口さん調整済みを10本用意していたそうで、そちらも試し書きをしました。ところが実際に書いてみると調整済みのはずなのに試筆用紙をガリガリ削り取りペンポイントの繊維屑で字巾が太くなる始末。未調整を購入しました。

土屋木工所ブログによると他色での展開もあり得るようで期待が高まります。

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