2011年6月25日土曜日

ささろぐ BLACK RX始動

ジャストシステムブログがシックス・アパートに移管された際に無料のmicroへ移行したと思っていたんですが、昨日あたり「無料期間が終了したから閲覧停止したよ!再開したかったらお金を振り込んでね!」って言ってきたんで逃げてきました。ここは蜜あふるる約束の地なのでしょうか。

ちなみに、前から使ってる「takeyo」はどっかの外人に使われていたため別のサブドメインを決めなければならなくなりました。万年筆関連で微妙どころをいくつか試してみたものの(thetaclubとか)なかなか空いているサブドメインが見つかりません。そうしてようやく見つかったのが「glanzaus」でした。サンライズ貿易50周年記念万年筆グランザス(GlanzAus)のことですね。4年前の限定品ですが、今でも売ってるところには売ってます。キャップをしっかり差し込まないと簡単に外れる欠点がありますが、わりと良い子ですよ。


TypePadからBloggerへの移行となると、そのままエクスポート→インポートというわけにはいきません。そろそろ万年筆の写真を撮り直そうかなという気になっていましたし、消費期限の切れたようなネタもそこそこありますので、この際。記事を1つずつ書き直していこうかと思います。

2011年6月18日土曜日

セーラー インク誘導液

噂のインク誘導液を入手しました。


かつてのセーラー80周年万年筆道楽や、今年の100周年有田焼に付属しているものと(たぶん)同じインク誘導液です。セーラーのインク瓶に入っていますが、ラベルや使い方のようなものは一切ありません。


中身については秘密らしいです。かつての80周年に付属したものはPEGの水溶液だとラベルに書いてあったらしいですが、こちらも全く同じものかどうかはわかりません。きっとただのPEGとは違う何かがあるのでしょう。波動とか。FT-IRにかけてみたいですね。

店員さん曰く、万年筆を洗浄するとインク誘導能力的なものも落としてしまい、次にインクを通すときにすんなり出てきてくれない事がある…というような話らしいです。80周年付属の説明書には「1.ペン先を洗って約1秒浸ける。2.余分な液を拭き取る」というような事が書いてあるらしいです。ネット上ではペン芯の内部まで液をなじませないと効果が薄いという話を聞きますが、実際のところどうなのかはよくわかりません。効果がどれだけあるかを調べるには同じ万年筆を2本用意して比較しないといけませんね…。後で試してみようと思います。

セーラー 14K中型 ミュージック

セーラーの楽譜筆記用ペン先”ミュージック”(MS)です。


本来は楽譜用のミュージックなんですが、私の用途は通常筆記(ミュージックニブユーザーのうち楽譜に書き込んでる人の割合ってどのくらいなんでしょう?)。私は楽器が一切ダメでして、当然ながら楽譜もどの線がドなのか未だに覚えられません。今後、この万年筆が五線譜に音符を書き込むことは無いでしょう。


ただのミュージックではありません。ミュージックはミュージックでも…ロジウムメッキなのです!ふつうのミュージックニブは14k金色かヤングプロフィットのステンレスニブなのですが、これはロジウムメッキの14kミュージックです。ロジウムメッキのものは、他には趣味文通販のプロギアスリムミュージックがあります。


セーラーのミュージックは切り割り1本が特徴です。というのは、国産他社のミュージックはどちらも切り割り2本。切り割りが多いのはインク供給力向上のためという噂を聞きますが、それが正しいのであれば世界一のペン芯を誇るセーラーのこと、切り割り1本でもインク供給力は充分であるという自信の表れなのでしょうか。


ずいぶん角張ったペンポイントですね。ちょっと前のスーベレーンやカリグラフィ用のような角張ったペンポイントのため、ある程度ひねり角に気をつけないとインクが出ません。まあ、そのあたりは使ってるうちに慣れると思います。


適当に書いてみました。インクはセーラーの青墨です。ミュージックは切り割りと水平方向に太く、直交方向に細い筆記線が特徴です。簡単に言うと、マッキーの太い方に近い筆記線というわけです。イリジウムの厚さおよそ1.0mm、広さおよそ1.4mmとだいぶ肉厚なペンポイントで、剛性のある書き心地です。紙との接地面積が広く、インクも潤沢に供給されるためなめらかに書くことができます。

セーラー 智頭杉スタンダード

セーラーの銘木スタンダードシリーズ、智頭杉スタンダードです。


いま日本橋が熱い!というわけで、日本橋の高島屋にて受け取ってきました。本当は先週に支払いを済ませていたのですが、店員さん曰く「よろしければ倉庫から新しいものを持ってきますよ」とのことで1週間後の受け取りとなりました。




どうして倉庫から持ってきたかというと…その方が香りが良いからとのこと。なるほど杉材の良い香りがします。前に買った茨城の八溝杉ボールペンと同じ香りですね。



杉材です。木理がまっすぐ通っています。杉材は柔らかく変形しやすいため、普通はこのような中ぐり加工には適しません。高温高圧で圧密加工を施すことで強度を出しているそうです。使い込むことで夏目が凹んで立体感が出るかな?



左から富士檜、椴松、智頭杉、ブライヤー、鉄刀木です。同じ木軸でも木理の特徴や色目がぜんぜん違いますね。一見すると椴松と智頭杉は似ているように見えますが、よく見ると違いが見えてきます。




これで銘木スタンダードシリーズも5本目です。残りは黒檀スタンダード。鉄刀木のむこうに真っ黒が収まる予定です。


銘木スタンダードシリーズはこれまで6種類出ていますが、今後は銘木シリーズや限定品で使われたことのある積層材やリグナムバイタ、フェルナンブコ、花梨、屋久杉泡瘤、島桑、新しくは肥松や神代材などといった意欲的なラインナップの拡充を期待したいです。

2011年6月16日木曜日

プラチナのコンバーターを銀色にする

手作業でメッキを落としました。


プラチナ万年筆待望の新型「本栖」は透明軸にロジウムメッキ。それに対してプラチナのコンバーターは金色一色のみ。プレジデント透明銀の頃からの問題なんですが、定番商品の心機一転リニューアルでも銀色コンバーターは出ないようです。そういうわけで、自前で金メッキを剥がしてしまいました。


具体的な作業内容としては、
1.乾燥した#1500のエメリー紙で荒く金メッキを落とす。
2.同エメリー紙を濡らし、全体を均一に磨く。
3.ティッシュにダイヤモンドペーストをとり、全体を磨く。
といったようになります。仕上げはダイヤモンドペーストの代わりに普通の金磨きでも良いと思いますが、金磨きだけでメッキ落としの工程までやろうとすると手間が大変ですので、やはり紙やすりも併用した方が良いと思います。
紙やすりによる作業なので、やすりの入れない隙間や裏側までは研磨することができません。ちょっと覗き込むと金色が見えてしまうのですが、万年筆に装着してしまえば見えない場所なので良いことにします。
ちょっと気になるのが錆びの問題。コンバーターの金属が何で出来ているのかわかりませんが、金メッキが錆止めの役割をしていたとしたら、このままこのコンバーターを使っていると錆びてくる可能性も否定出来ません。本当だったらニッケルメッキでも施すべきなのですが、残念ながらメッキセットは最低でも数万円する高価なものばかりで購入に至っておりません。

2011年6月15日水曜日

プラチナの新コンバーター

プラチナのコンバーターがマイナーチェンジされた件について。


「プラチナの万年筆はサヤとコンバーター開口部が細くなった」という噂を聞き、プラチナ#3776の新型「本栖」の準備として新しいコンバーターを買ってきました。


新しいコンバーターは青いシールが貼ってあります。


左から二つ目が新しいコンバーターです。よく見るとプラスチックの色が異なっていることがわかります。手元のノギスで内径を測ってみたところ、旧コンバーターの平均ががおよそ3.85mmであるのに対して新コンバーターはおよそ3.75mmでした。だいたい0.1mmほど内径が狭くなっています。

2011年6月8日水曜日

フィッシャー カートリッジペン338

本物の空薬莢を再利用したボールペンです。


日本橋丸善の地下で購入したものです。10本仕入れたうちの最後の1本だったのだとか。


弾頭はどこかへ飛んで行ってしまいましたので、フィッシャー側で黄銅削り出しによって作り直したものです。空薬莢は加熱による変色が見られますが、弾頭は変色が見られません。素材は黄銅(真鍮:銅と亜鉛の合金)が用いられています。通常、薬莢用には銅と亜鉛が7:3の七三黄銅が用いられるようです。大量に製造・消費されるものですから加工性を重視しているのでしょうか?絞り加工に適するからかもしれません。

LAPUA MAG。つまりラプアマグナムというもので、マグナムとはすなわち通常よりも火薬を増やすことで銃弾の威力を増したり、長距離射撃を可能にするものです。.338(インチ)口径のこの実包は主にハンティングに用いられるようです。


弾頭はこのように裏返して差し込むようになっています。中央のOリングで薬莢へゆるく固定され、普通に使っていて抜けることはありません。フィッシャーといえば宇宙でも書けるスペースペンです。このボールペンもスペースペンのリフィルが入っていました。機能ばかり重視して書き味は悪いのではないかと思っていたのですが、実際に書いてみると真鍮の自重だけで筆記できるため紙に押しつける必要がありません。書き味は意外と良いものでした。
書き味よりも材料の話の方が多いのはいつもの事です。